石塚弁護士ブログ

離婚と税金 2

前回に引き続き,離婚と税金についてお話します。

前回は,財産分与を受ける者の税金問題についてお話しましたが,今回は,財産分与をする側の税金問題です。

A1 財産分与をすると譲渡所得税がかかるのですか。

Q1 財産分与をする資産の種類によっては,譲渡所得税がかかる場合があります。

所得税法33条1項の「資産の譲渡」は,有償無償を問わず,資産を移転させる一切の行為をいうものとされており,財産分与としてなされた不動産譲渡に対する譲渡所得課税を適法とした裁判例もあります。

そのため,分与する資産の時価が,その資産を取得した時の価額より高くなっていれば,譲渡所得税や住民税が課されることになります。

なお,逆に,分与時の時価がその資産を取得した価額よりも下がっていれば所得税が課されることはありません。

 

 

A2 譲渡所得税がかかる資産の種類にはどのようなものがあるのですか。

Q2 不動産,書画骨董,絵画,宝石,自動車,船舶,機械器具,ゴルフ会員権,特許権,著作権等がありますが,金銭,貸付金,売掛金などの金銭債権はあたりません。

現物給付をする際には譲渡所得税が発生する場合がありますが,金銭給付をする際には譲渡所得税は発生しませんので,財産分与をする側にとっては,金銭給付をもって財産分与の給付とした方が,税法上有利といえます。