石塚弁護士ブログ

改正相続法24 遺言書保管法

今回は、改正相続法24 遺言書保管法です。

 

自筆証書遺言は、遺言者の死亡後に、本当に遺言者によって作成されたのか、要式・内容に誤りがないか等、後々紛争が生じたり、そもそも遺言書に気付かないまま遺産分割協議がなされてしまうというデメリットがあります。

今回、自筆証書遺言のデメリットを防止し、自筆証書遺言の促進を図るために、自筆証書遺言を法務局に保管してもらうという制度を新設しました。

自筆証書遺言を法務局に保管すると、どうして自筆証書遺言のデメリットが防止できるのかをお話したいと思います。

 

Q1 大切な自筆証書遺言ですから封に入れて保管しておりました。法務局にはこのまま持って行けばいいのでしょうか。

A1 いいえ、法務局に保管するには、自筆証書遺言は無封にして提出する必要があります。

 

法務局で保管する遺言書は、無封の遺言書であることが必要です(遺言書保管法第4条第2項)。

法務局が、民法第968条の定める方式に適合している遺言書であるかを確認するため、また遺言書をスキャナで読み取り画像情報を保管するために、保管される遺言書は無封であることが必要とされています。また、ホチキス止めをしないことも必要とされています。

このように、自筆証書遺言を法務局に保管してもらうと、民法第968条に定める自筆証書遺言の要件(方式)に適合するか否かを確認してもらえるというわけです。これにより、要式不備により遺言書が無効となるというデメリットを防ぐことができます。これは、自筆証書遺言を法務局に提出することの最大のメリットであると思います。

なお、無封であればどのような自筆証書遺言であっても大丈夫、ということではありません。

保管してもらえる遺言書は、法務省令で定める様式による遺言書であることが必要です。保管してもらおうとする人は、まず法務局に問い合わせをすることをお勧めいたします。

 

 

Q2 お父さんが遺言書を保管してもらいたいらしいのですが、お父さんは足が悪いので、長男である私が法務局に自筆証書遺言を提出することができますか。

A2 自筆証書遺言を保管してもらうには、本人たるお父さんが法務局に出頭して提出する必要があります。

 

保管する自筆証書遺言に間違いがあってはいけません。そのため、遺言をする本人が法務局に出頭して自筆証書遺言を提出する必要があります(遺言書保管法第4条第6項)。

そのため、本人が法務局に出頭する必要があります。

 

 

Q3 法務局に保管してもらった遺言書の内容を訂正したいのですが、返還を求めることができますか。

A3 保管の申請を撤回することにより、遺言書の返還を求めることができます。

 

法務局に保管されている遺言書は、保管の申請を撤回することで、いつでも遺言書の返還を求めることができます(遺言書保管法第8条)。

もっとも、他人が勝手に保管を撤回してはいけないので、保管の返還は本人が出頭して行う必要があります。

 

この記事を書いた人

弁護士 石塚 政人
千葉県柏市出身
2017年 千葉県柏市に石塚総合法律事務所開所

柏市及び千葉県の皆様が、相談して良かったと思える弁護士を目指し、相談者の今後の人生にとって何が最もいい選択か、より良い解決の為にアドバイスさせて頂きます。
どうぞ、お気軽にご相談下さい。

石塚総合法律事務所 石塚 政人

石塚政人